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FUNKISTのつくりかた

染谷西郷 特別企画ブログ
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FUNKISTが出来てからパート4
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    あらすじ

    ついにアメリカの赤鬼宮田が修行を終えて日本に帰ってくる!!
    フリーザの魔の手はすぐそこに!!
    果たして間に合うのか染ごくう!!
    きんとうんに乗れない淫らな心だ染ごくう


    《vol.4 mr.ストイック》

    アメリカから宮田が帰ってくる!!

    FUNKISTメンバーに戦慄が走りました


    「鬼の宮田」が…帰ってくる…


    世界中からミュージシャンが集まるバークリー音楽大学での日々は過酷で、実力がなければすぐにギターを弾く場所を奪われる

    まさに毎日がサバイバル

    食うか食われるか

    生き残った人間だけが仕事にありつける

    そんな世界を生き抜いて来た宮田のストイックさは、まだ若いJOTAROやドラム初心者のオガチには恐怖以外のなにものでもありませんでした

    実際宮田は日本に帰るやいなや、スタジオに全員で入ると

    その夜家に来て


    「ベースとドラムが下手すぎる。辞めさせよう。」

    といきなり切り出してきました。

    今は俳句をよんでる宮田のくせに

    です

    なんて短気なんでしょう

    しかし僕も負けじと頑固な人間なので

    「俺はこのメンバーとじゃなければ歌わないよ」

    と言い放ち

    結局朝まで話は平行線のまま

    その後もことあるごとに宮田と僕はこの価値観の違いで衝突しました

    そんなある日。

    ついに宮田が妥協策を持ってきました。

    スタジオでJOTAROとオガチを呼びつけると2人に一冊の本を手渡しました

    バークリーで使われるリズムの教科書でした。

    「今日から毎週水曜日にテストをする。一週間でここからここまで(20ページくらい)弾けるようにしてきて。やらなきゃクビね。後はやる気の問題だろ?」

    と言い放ち僕を見ました。

    JOTAROなんかちびりそうになっていました。

    いや正直オガチはちびっていました

    そんな中一番の変化が起きたのがヨシロウでした。

    例のごとく僕が楽しい曲を作ってくると

    「俺はそんな曲弾かないですよ」

    と言うと、すかさずアメリカの赤鬼宮田氏

    「あん?いいよ。俺が弾くから。お前弾かなくていいから辞めろ」

    「え、えっ!?」

    「だからお前弾かなくていいからバンド辞めろよ」


    「へ、(へらへら〜)なにを言ってるんですかぁ〜(にやにや)弾きますがなぁ(へらへら)もちのろんで弾きますがなぁー」

    うわぁΣ( ̄□ ̄)!ヨシロウが笑ったぁ!!!!しかも弾くって言った!!!


    「おう!!じゃあ弾け」


    こうしてヨシロウ氏の道化キャラは一瞬で確立され、クールな二の線で売っていたヨシロウ氏は数秒で三枚目に成り下がったのでした。


    本心としては、自身が巧くなることへの探求心が人一倍強いヨシロウは、宮田がバークリーで学んできた技術に強烈な興味があったんだと思います

    プライドと探求心を計りにかけたら探求心の圧勝だった

    結果「へらへら」した。

    のでした

    ある意味宮田以上にヨシロウはストイックだったのかもしれません


    さてさて
    それからというもの、リズム隊の二人は
    宮田に怒られ

    染谷になだめられ

    宮田に怒鳴られ

    染谷に慰められ


    JOTAROが練習のし過ぎで中指を負傷した時も

    「中指がダメなら薬指がんだろうがぁ!!!」

    という名言まで飛び出したほどでした。


    そしてJOTAROやオガチのストレスがピークに達し、2人から笑顔が消えかけた頃


    ライブハウスで衝撃的な出会いがやってきます。


    日本人離れしたビート感

    そのグルーブに乗せて響くボーカルの繊細で優しいメロディー


    住職率いるポップスバンド《フレジリングス》

    FUNKIST 前・中期最高の仲間であり、そしてお互いを刺激しあう最大のライバルとなるバンドとの出会いでした


    そのバンドのドラマーの存在感に圧倒されながら、オガチは一人心を固めていた


    とても冷え込む冬の日の夜


    オガチが音楽の夢を捨て、僕らのもとから去っていく3ヶ月前の出来事だった




    続く
    《秋風》

    ゆっくりゆっくり影は落ちる 傾く月は誰に切なさを告げる 心を埋めた優しい声は 遠くで遠くで頭の中を行き来する

    時を翔る月は陽炎 星の陰に消える 君は誰と?歌う声を伝う心 言葉足らずな僕の 叫ぶ鼓動 白む思考 止まれ全ての物よ 消えた君よ 伝え残した時のままで

    秋風が吹いたら 夕暮れフワフワ舞う季節 楓の手のひら 不意に僕の指をすり抜けていく 悲しみさえも知らない少年に 別れはいつまでも 時を止めてしまったままで
    | FUNKISTが出来てから | 09:48 | comments(0) | - | - | - |